阪神は22日、ソフトバンクから移籍した育成渡辺雄大投手(30)と支配下選手契約を結んだと発表した。背番号は「128」から「92」へ。年俸は450万円から変更はない(金額は推定)。これで阪神の支配下選手は67人となった。

「僕としてはここからが本当のスタートだと思っていますし、1軍で活躍しなければ意味がない。自分を必要としてくださった矢野監督はじめ、チームに対してしっかり恩返しをしていかないといけない。気を引き締めてやっていきたい」と話した。

左の変則サイドの渡辺は中越-青学大-BC・新潟を経て17年育成ドラフト6位でソフトバンクに入団し、20年に支配下登録。昨オフに戦力外となり今季から阪神に育成契約で加わった。1軍の沖縄・宜野座キャンプに抜てきされた2月からの実戦8試合で7回1/3を投げ、失点は1度だけ。岩貞、及川を故障で欠く中、開幕1軍入りも決めた。

矢野監督も20日のオープン戦終了後には「1回クビになっている立場だし、必死だろうし。何が何でもっていう気持ちでやっている姿はこっちも感じていた。変則的なボールで相手も嫌かなと感じたので。渡辺は(開幕1軍に)残す。力になってくれると思う。がむしゃらに投げてもらったら」と話していた。

岩貞、及川が故障のため左のリリーフは岩崎だけと手薄。渡辺は「言われたところで矢野監督、チームが求める仕事をしっかりできるように、どんな場面でもしっかり投げたい」と話す。愛称「なべじい」の30歳左腕にはヤクルト村上、巨人丸ら左の強打者を封じるワンポイントリリーフや1イニングを任される中継ぎとして期待も大きい。