いよいよ迫って来たプロ野球の開幕。今季のペナントの行方はどうなるのか?日刊スポーツ評論家陣の順位予想です。

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★佐々木主浩氏のパ・リーグ順位予想

1位ソフトバンク

2位ロッテ

3位オリックス

4位西武

5位楽天

6位日本ハム

 

ソフトバンクは長年指揮を執った工藤監督から、藤本監督が新たに就任した。これはチームにとって刺激になる。藤本監督は2軍監督を務めた経験もあり、選手をよく知っている。戦力的には充実しており、けが人が続出しなければ、優勝に最も近い存在といえる。打線には柳田悠岐という核があり、投手も中継ぎの又吉克樹をうまく補強し、安定した戦いが望めそうだ。

ロッテは、佐々木朗希が飛躍の年となりそうだ。まだ細いのでけがが心配だが、ここまで見せている球は超一級品だ。オープン戦の最初の方は少しシュート回転していたが、それでも今年2桁は十分勝てるだろう。昨年のヤクルト奥川恭伸のように、チームの軸としてローテーションで回れるようになれば、投手陣が安定する。やはり投手力がチーム成績を左右する。

昨年のパ・リーグ王者オリックスは、宮城大弥はピリッとしないが、投手陣の柱となる山本由伸が安定している。打線は昨年ブレークした杉本裕太郎が、実質2年目となる今年はどうかというところ。まだ計算はできない。山岡泰輔が復帰するなど、力のある投手がいるのでAクラスには入ると判断した。

西武は主砲の山川穂高が、去年のような成績に終わることはないだろう。先日視察したオープン戦でも、いい感じで打っていた。投手力が課題だが、ドラフト1位ルーキーの隅田知一郎が良さそうだ。高橋光成、松本航ら先発陣に加われば、上位進出も見えてくる。

楽天は昨年、田中将大が加わるなど投手力があっても、打力が弱かった。投手は、今年も則本昂大、岸孝之に2年目の早川隆久がいる先発陣に、抑えも松井裕樹が健在。今年は打線に日本ハムから西川遥輝が加わったが、急激な得点力アップとはならないだろう。

日本ハムは新庄新監督となったが、監督が野球をやるわけではない。やるのは選手。中田翔、西川、大田泰示ら、打線の軸となる選手が抜けてしまったのが痛い。オープン戦では成績好調だが、しょせんはオープン戦。尻上がりに公式戦に向かえばよく、勝敗はあまり参考にならない。(日刊スポーツ評論家)