阪神が延長戦の末に競り負け、12球団最速で10敗に到達した。

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1-1の延長12回に登板した4番手斎藤友貴哉投手(27)が大和に勝ち越し打を浴び、代わったドラフト3位桐敷拓馬投手(22)も大田に走者一掃の二塁打を打たれた。最後の最後に一挙5失点で試合が壊れた。

大田の3点打の瞬間、ファンは一気に帰路についた。観衆3万4125人と発表されていたが、試合終了時には空席ばかりになっていた。

先発した伊藤将司投手(25)の好投は報われなかった。8回まで完封ペース。1-0のまま9回に入り、2死二塁までこぎつけたが牧に同点打を浴びた。「あと1球」で完封を逃した。阪神は援護点を取れず、今季初の延長戦にもつれた。

延長10回は岩崎が3人で抑え、その裏、1死二塁のサヨナラ機を得たが、江越、佐藤輝が倒れて、試合を決められなかった。直後に登板した3番手の湯浅は無死三塁の大ピンチをしのいだが、流れを生かすことはできなかった。

前日5日は西勇輝投手(31)が完封。開幕9連敗中だったチームに待望の今季初白星をもたらしていた。勢いを取り戻して2連勝といきたかったが、甲子園にはため息が充満した。

▼阪神が逆転負けで早くも今季10敗目。開幕から11試合目以内に10敗を記録したのは、10戦10敗の55年トンボ、61年阪急、02年ロッテ、1分けを挟む10連敗で11試合目の79年西武に次いで5度目。セ・リーグでは過去13度あった12試合目を抜く最速10敗となった。

▼阪神が延長12回を戦ったのは、19年8月13日中日戦を0-0で引き分けて以来。20年は延長10回打ち切り、21年は延長戦が行われなかった。