広島の新外国人ライアン・マクブルーム内野手(29)に来日1号が飛び出した。2点先制された直後の1回2死一塁。巨人の先発堀田の真ん中に入った140キロ直球を強振した。甲高いインパクト音を残し、マクブルームが左腕を上げた。手応え十分の当たりで、左翼席最上段まで運んだ。

広島逆転勝ち、マクブルーム来日1号、玉村昇悟1勝 巨人今季初の負け越し/ライブ詳細

「甘くきたところをしっかり捉えられた。(点を)取られた後にすぐ取り返すことができて良かった」。すぐさま同点に追いつく2ラン。ナインと肘タッチで喜びを分かちあった。

かねて新助っ人は「Adjustability(適応能力)」の高さを自負してきた。打席内で数種類のタイミングのとり方を使い分け、NPB投手に対応している。足を大きく上げる、小さく上げる、上げない…。蓄積されたノウハウがアーチにつながった。佐々岡監督も「真面目に取り組んでいて、修正能力もある選手。一発で仕留めたのが大きい」と主砲の目覚めを歓迎した。

7回無死一、三塁ではビエイラの151キロを後頭部に受けた。自力で歩いてベンチに戻り、代走が送られた。8日阪神戦については試合後に蔦木トレーナーが「CT検査の結果、頭部打撲の診断を受けた。明日(8日)朝の状況を見て判断する」と説明した。

8試合連続「4番一塁」で起用されている新4番の第1号は、今季チーム3本目の本塁打。本拠地ではチーム初本塁打になった。マクブルームの同点弾がチームに火を付け、7試合ぶりの2桁安打。2カードぶりのカード勝ち越しを決め、首位巨人には1ゲーム差に迫った。海の向こうでは、昨年までチームを支えたカブス鈴木がメジャー開幕を迎える。その代役となる新助っ人の特大弾がチームに勢いをもたらす。【前山慎治】