日大が中尾勇介外野手(4年=山梨学院)のサヨナラ3ランで駒大を下し、今季初白星を挙げた。

4-4と同点で迎えた9回2死一、二塁。6番で打席に入ると、駒大4番手右腕、エーアン・リン投手(2年=向上)の低めスライダーを左翼席に運んだ。人生初のサヨナラ弾に「『自分が決めてやる』という気持ちだけで打席に入りました。(ホームインの瞬間は)記憶がないです。本塁打という最高の形になって、自分でもびっくりしています」と笑った。

片岡昭吾監督(44)の一声が追い風となった。本塁打を放った打席、初球の見逃し方が悪かった。すかさずタイムを取り、「トスバッティングの延長だ」と声をかけた。「やってきたことを出せば当たるんですけど、投手によって変わってしまうところがあったので」。気持ちの整理を図り、打席に臨ませた。

中尾は「力んでた部分がありました。声をかけてもらって『間を抜けばいいんだな』と、軽い気持ちになりました」と切り替えに成功。そして出た1発だった。

◆中尾勇介(なかお・ゆうすけ)2000年(平12)11月8日生まれ。大阪府出身。山梨学院から日大に入学。173センチ。77キロ。右投げ右打ち。AB型。