ロッテナインが、佐々木朗希投手(20)の白星を後押しした。19年ドラフトの同期入団、高部瑛斗外野手(24)が、2回にチーム50イニングぶりの適時打。9回にも中前適時打を放ち、初回には好返球で失点も防いだ。

キャプテンの中村奨吾内野手(29)も攻守でもり立てた。17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)では10回無得点と沈黙。8回パーフェクトで降板した佐々木朗に白星をつけられなかった野手陣が、リベンジとばかりに奮闘した。

【写真たっぷり詳細ライブ】ロッテ佐々木朗希3勝目 24日のオリックス-ロッテ戦

2回2死満塁、フルカウント。高部の打球が左前に落ちた瞬間、キャッチボールする佐々木朗は高速で9度、手をたたいた。先制2点適時打。高部が塁上で両手を挙げた。同じようにする佐々木朗の姿が見えた。

ともにプロ3年目。ここまで全試合、1番でスタメン出場。17イニング連続パーフェクト中は、野手陣にとっても1つのミスも許されない極限状態でのプレーだった。一緒に戦ってきたからこそ、思いは強く、言葉は自然とあふれ出た。

「(朗希が)あれだけいい投球をしている中で、僕ら打者陣が、彼に勝ちを付けてあげられなかったというのを、僕らは、何というんですかね、悔しいと言いますか、申し訳なさはありましたし。今回は絶対に点を取って楽にさせてあげようという気持ちは、とてもありました」

2四球と失策で満塁、カウント3-2でも、選択肢の比重はほぼスイングに。「後手に回らずに。絶対に打ってやろうという気持ちで」。初回の先制点を防いだ左翼からの好返球も含め、高部は「今日はいい働きができたんじゃないかなと」と振り返った。

そして神妙に、添えた。「僕自身のミスとかで負けた試合もあるので」。

負けた試合-。「北海道のやつですね」と忘れもしない。6日の日本ハム戦、左翼への飛球を判断ミスで捕れず、サヨナラ負けした。「すごく悔しかったですし、何とか盛り返そうとやってるので。残り百何十試合でしっかり取り返せたら」。いいことも、その逆も。支え合ってチームになる。高部は間違いなく、この1勝に貢献した。【金子真仁】