前日にあと1球、あと1人で勝利を逃した東大が、再び早大戦に臨んだ。30日の同戦も2-2の引き分けに終わっており、東大の2試合連続の引き分けは史上初。“三度目の正直”で、斎藤佑樹(元日本ハム)に土をつけた10年10月2日以来、23季ぶりの早大戦勝利を目指す。

東大の先発は右腕・綱嶋大峰投手(4年=筑波大付)。3回まで早大打線を1安打に抑えた。東大は走者を出すが、バント失敗もあり、こちらも無得点。試合は3回を終えて0-0。

東大は4回から継投策に入り、2番手で松岡由機投手(3年=駒場東邦)がマウンドに上がった。4回、5回と1死二塁のピンチを招くも決定打を許さず、得点を許さなかった。打線は早大・加藤孝太郎投手(3年=下妻一)の前に5回まで1安打と沈黙が続いた。ここまで両チーム無得点。

松岡由は6回、早大を3者凡退に斬り、3イニングを無失点。7回から3番手の西山慧投手(4年=土浦一)につないだ。西山は2死から安打と盗塁で二塁に走者を背負うも、投ゴロでピンチを切り抜けた。東大打線は1番からの好打順となった7回、1死から死球で2回以来となる走者を出すも、加藤を攻略できず。試合は0-0のまま8回に入った。

8回、西山は先頭への四球からピンチを招き、2死三塁から3番中村将希内野手(3年=鳥栖)に左前への先制適時打を許した。2死一、二塁となったところで鈴木健投手(3年=仙台一)にスイッチ。鈴木が後続を封じたが、スコアボードに重い1点が記された。

9回、東大の投手は5番手の斎藤祐太郎(4年=筑波大付)にスイッチ。初球を左前打されると、6番手で左腕の古賀拓矢(4年=修道)がマウンドへ。1死満塁から1番熊田任洋内野手(3年=東邦)が右前適時打。さらに2番中川卓也内野手(4年=大阪桐蔭)にも右翼線を破る2点二塁打を許し、0-4とリードを広げられた。代わった7番手の小高峯頌大(4年=筑波大付)は2死満塁を抑え、0-4で9回裏の攻撃に入った。

東大の最終回の攻撃は7番からの攻撃で3者凡退。早大先発の加藤は9回を1安打のみ、わずか83球の「マダックス」達成で完封勝利を挙げた。

▽東大・井手峻監督(小刻み継投で0-0展開も終盤に投手陣がつかまり惜敗)「競った試合ができるのは楽しい。選手も声がかれるほど声を出していた。きっかけをつかんだ投手もいるし、新しい戦いができる」