中日の根尾昂内野手(22)が甲子園で行われた2軍戦で二刀流で「プロ初登板」した。

阪神戦に「2番遊撃」で先発し、10-4の9回に森の後を受け、5番手で遊撃からマウンドへ。

セットポジションから豊田を三ゴロ、高寺、中川にはともに左前打。1死一、二塁から遠藤に右越え適時二塁打を浴びて1点を失い、1死二、三塁で江越を149キロ直球で空振り三振を奪ったところて、再び遊撃に戻った。

最速は大阪桐蔭時代と同じ150キロをマークし、成績は2/3回2安打1失点だった。

根尾が甲子園で登板するのは高校時代の18年夏の甲子園大会の準々決勝・浦和学院戦以来。その時は5回2失点だった。

根尾は4月2日の広島戦でも試合中にブルペン入り。勝ち越しを許した延長12回にベンチ入りしていた最後の投手だった森が登板した後、不測の事態に備え、肩をつくった。出番はなかったが、立浪監督は「もしアクシデントがあった場合は根尾がいるということで一応キャッチボールはさせました」と登板の可能性を明かしていた。

高校時代に甲子園春夏連覇に貢献した最速150キロ右腕が2軍戦ながらプロでの「二刀流」を聖地で実現させた。

打者としては4打数1安打1打点だった。

◆1軍戦での過去の主な野手登板 直近では20年の増田大(巨人)が8月6日阪神戦で登板。11点リードされた8回1死から登板し、1四球を与えるも無安打に抑えた。他には70年広瀬(南海)95年デストラーデ(西武)00年五十嵐(オリックス)ら。74年には高橋博士(日本ハム)が1試合で全ポジションを守る珍記録を作るために登板している。

◆根尾と甲子園 大阪桐蔭2年春夏(17年)3年春夏(18年)と4度出場し、2年夏を除く3大会で優勝。豪快な打撃に加え、投げては最速150キロの「二刀流」として注目された。2年春は履正社との決勝で9回から救援し、5点リードを守った。3年春も智弁和歌山との決勝で2失点完投。2度の胴上げ投手となった。打っては通算で打率3割7分1厘、3本塁打。3年夏は金足農との決勝で2ランを放ち、春夏連覇の立役者となった。