ソフトバンクが、2度のダブルスチールを決められるなど日本ハム「BIGBOSS野球」に翻弄(ほんろう)されて完敗。今季初の同一カード3連敗を喫した。

2点リードの2回、松本剛の適時打で1点を返されると、2死一、三塁からダブルスチールを許した。一塁走者がスタートを切り、捕手甲斐は投手の石川に向けて返球したが、捕り損ねた間に同点の走者がかえった。藤本博史監督(58)は「あれは捕手のサインミスやからね。投手のせいじゃないよ。捕手の(サイン)出しミスです。1点ですむところを、無駄な1点取られているわけやからね」と試合の分岐点に挙げた。

2点リードされた4回にはセーフティースクイズを決められ、さらに2死一、二塁からこの日2度目のダブルスチールを許すなど、一挙4失点。6回には万波に強烈な2ランも被弾した。小技あり、1発ありで終わってみれば4月22日日本ハム戦以来の2桁失点。藤本監督は「まあ、野球には流れがあるんでさ、そういうミスが出たら向こうに流れがいってしまうよね。今日は完全な無駄なミスやね」。やりたい放題にたたきのめされた。

日本ハムにカード3連敗するのは19年7月以来。首位楽天が勝ったため、ゲーム差は4に広がった。移動日を1日はさみ、日本列島大縦断で、17日からは沖縄での西武戦を控える。指揮官は「もう切り替えてますよ。引きずってもしょうがないやんか」と、明るく言った。【山本大地】

○…柳田の5試合ぶりの1発も空砲に終わった。初回1死二塁からバックスクリーンに運ぶ先制の6号2ラン。「ストレートに少し詰まりましたが、いいスイングで振り切ることができたと思います。とにかく先制することができて良かったです」。右手を突き上げダイヤモンドを周回した。チームにとって24イニングぶりの得点で波に乗りたかったが、逆転負け。試合後は笑顔なく球場を後にした。

○…石川が自滅的な投球で今季初黒星を喫した。初回に2点を先制してもらったが、2回に2つの四球をきっかけに同点。3回にも先頭四球から失点。立ち直ることなく4回途中84球を投げ7失点KOとなった。「申し訳ない気持ちしかありません。反省しないといけないし、次の試合に生かさないといけない」。チームも3連敗。連敗阻止に意欲を見せていただけに厳しい表情で次戦の雪辱を誓った。

○…打線のてこ入れに、デスパイネを今季初昇格させる。藤本監督は試合後に「デスパイネを呼びますよ。代打のところでね、マッキー(牧原大)を2番に入れたときの代打の切り札っていうところがね。相手も嫌じゃないかな、1発もあるし」と、2軍で今月に入り2本塁打の大砲に、代打役として期待をかけた。代わってリチャードが出場選手登録を抹消される見込み。

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