天王山で明大が先勝し、優勝に王手をかけた。

先発の村田賢一投手(3年=春日部共栄)は、尻上がりに調子を上げ、変化球を中心に組み立てた。7回には田中武宏監督(61)から「お前でいくぞ」とベンチで声をかけられ、さらに気持ちを高めた。

9回2死三塁のピンチを中飛で抑え、マウンド上でガッツポーズを決めながらほえた。被安打8ながら2失点に抑え、初の完投でリーグ単独トップの5勝目をマーク。村田は「変化球が決まってくれて、助けられた。1試合を自分でつくれて、うれしい気持ちです」と話した。

打線は主軸の本塁打2発で、勝ちきった。

初回2死一塁、4番・上田希由翔(きゅうと)内野手(3年=愛知産大三河)が146キロ直球を完璧にとらえて右翼席中段への今春第1号となる2ランで先制。「いいタイミングがとれて、ピタっとハマったなという感じだった。変化球も直球も、どんな球でもいけるという感じ。久しぶりにハマった」という会心の当たりだった。

2-1で迎えた6回には、先頭の宗山塁内野手(2年=広陵)が今春リーグ戦第3号となる右翼スタンドへのソロで追加点を挙げた。

前日は延長12回の末に3-3で引き分けており、田中監督は「選手には『延長13回表から始まる気持ちだ戦おう』と言っていた。相手にとってはダメージが大きかったと思う。いい入りが出来た」と振り返った。

23日の立大第3戦に勝って勝ち点を挙げれば、6季ぶり41回目の優勝が決まる。