頼むぞ先発陣。24日から「日本生命セ・パ交流戦2022」が開幕する。広島は初戦を本拠地マツダスタジアムでロッテと戦う。昨季はチーム内に新型コロナウイルス感染者が多数出たこともあって苦しみ、3勝12敗3分けの12位に沈んだ。3勝はいずれも中継ぎが挙げた白星で先発陣に勝ちはつかなかった。今季は先発6人が安定。クオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)率はリーグトップを誇り、昨季の悔しさをパ・リーグ球団にぶつける。

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交流戦のカギは先発陣が握っている。昨季はわずか3勝しかできなかった交流戦。白星は中継ぎの森浦2勝、塹江1勝で、先発陣は未勝利に終わった。だが、今季は違う。佐々岡真司監督(54)も「先発投手が6枚そろったというのが大きく、安定して試合をつくってくれている。中継ぎは課題が残っているが、先発が6、7、8(回)まで投げてくれている」とリーグ屈指の先発陣を頼りにする。

数字で見ても先発陣の充実は明らかだ。先発投手のQS率73・9%はリーグトップ。先発6投手がいずれも防御率2点台とゲームメーク能力にたけている。「うちの野球、つないでつないでという、それで1点1点とる。(大量得点の)試合は期待できない。その中で先発投手がしっかりして試合をつくってくれているので、投手を中心とした、今までやってきたことをやりたい」。リーグ戦から交流戦と戦いの舞台は変わるが、あくまで今季の広島野球を貫く。

昨季は交流戦だけで借金9。リーグ4位で交流戦に入ったが、リーグ戦再開時には6位に順位が下がっていた。指揮官も「セ5球団が勝って、うちだけ負けることもある。そこで差が出てくる」と一気に差が広がる可能性もある交流戦に警戒心を示す。

「ここまでいい戦いができている。交流戦も変に意識せず、同じような感じでいけば。今年は違うんだと選手全員が自信を持って戦えば必ず結果が出ると思う」。開幕から快進撃を続けてきた赤い戦士たちが、昨季の悔しさを18試合にぶつける。【前山慎治】

▽交流戦の主な要項

◆18試合制 各チーム18試合(1カード3連戦×6)。各カードのホーム、ビジターは隔年で入れ替えて行う。

◆優勝 勝率1位を優勝とする。賞金は3000万円。同率で並んだ場合は勝利数、直接対戦成績、得失点率などで順位を決定。

◆開催期限 6月16日までに全日程を消化しない場合、同日終了時点の勝率1位を優勝とする。この場合は15試合以上を消化し、かつ勝率5割以上が条件。15試合に満たない球団でも、未消化試合を負け数として加算した勝率が1位なら優勝となる。

◆表彰選手 12球団から最も活躍した選手1人をMVPとして選ぶ(賞金200万円)。また、両リーグから1人ずつ日本生命賞(賞金100万円)を選出。

◆予告先発 採用。

◆指名打者制 パ・リーグ球団の主催試合で実施。

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