いきなり反省から始まるヒーローインタビューは珍しいだろう。DeNA関根大気外野手は、4回に決勝犠飛。2回と6回には二塁打を放っていた。好守もあった。だからこそ、お立ち台に呼ばれたのだが、開口一番、「日々結果を残せず、申し訳ない気持ちでいっぱいだったので、こういう日が来て良かったです」。謙虚な人柄がのぞいた。

勝ち越し打となった決勝右犠飛は、152キロの直球を捉えた。「自分のスイングができる球を待ってそれを力強くいこうと思っていた」。ソトが二塁打で出塁し、蝦名が二塁ゴロの進塁打で自己犠牲の精神を見せていた後だった。「チーム打撃で自分にいい形でつないでくれたので、打ってからはソトにお願いだから何とかセーフになってくれと思いながら見ていた」。今季4打点目は、貴重な一打となった。

2年前は、2軍で打率3割を打ちながらも、1度も1軍に上がれなかった。多くの観客がいる1軍で、チームに貢献できることが、最上の喜びとなっている。「僕自身がやれることをしっかり全うして、チームの勝ちに貢献できるようやっていきます」。ソフトバンク戦に2年連続の勝ち越しは、球団史上初。自己犠牲をいとわない選手が多いほど、チームは強くなる。【斎藤直樹】

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