巨人原辰徳監督(63)が日本ハム新庄剛志監督(50)と指揮官として初めて相対したのは、2月15日の沖縄・那覇での練習試合だった。試合前練習を打撃ケージ後方でチェックしていたところであいさつを受け、新庄監督自身がプロデュースした香水をプレゼントされた。その後、“本家”原タワーに招き入れ、約50分間、話し込んだ。「好きなようにやりなさいよ」と背中を押し、野球界発展を願う者として、温かいまなざしを送ってきた。贈られた香水も、東京ドームの監督室に大事に飾っている。

そして迎えた、交流戦での公式戦初対決。移動ゲームで北海道に出発する直前の羽田空港で、原監督は「(日本ハムは)すごい試合してるな(笑い)」と優しくほおを緩めた。日本ハムは直前のヤクルト3連戦ですべて延長戦、2試合はサヨナラ負けを喫していた。それでも「筋書きのないドラマってのはまさにあの3試合だな」と、野球の魅力を体現する戦いぶりに目を細めた。もちろん、巨人の選手についても「チームとしてすごいみんな一丸になれている」との手応えを深めながら、北の大地に降り立った。

BIGBOSSとの第1戦は、1点差の惜敗を喫した。先発戸郷は同点の8回に浅間に決勝ソロを浴びたが、8回3失点無四球と粘り強く投げ抜いた。打線は小林の2安打と中山の1安打だけと、相手エース上沢に抑え込まれた。

「戸郷は責められないね。まあ本人は、反省はあるかもしれないけどね、これは責められませんね。良かったと思います」

引きずることなく、次なる戦いへと視線を向けた。

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