中日、阪神、西武などでプレーし、楽天の初代監督を務めた田尾安志氏(68)が30日、自身のYouTube「TAO CHANNEL」を更新し、難病の「心(しん)アミロイドーシス」に罹患(りかん)したことを明かした。

夫人でロックシンガーのMADAM RAY、2匹の愛犬と出演。「心臓の病気に。心アミロイドーシスという国の難病指定になっているそうなんです」「アントニオ猪木さんもなられた」「治療法が3年前はなかった。それまでは5年生存率が30%。良い薬が開発されて、かなりよくなっているそうです」などと報告した。「自覚症状はなかった」が、階段の上り下りなどで息切れがあり、検査入院で血液検査を受けた際に判明したという。公表することで「1人でも2人でも検査で見つかって、対処法が見つかれば。すごく前向き」と話した。

◆田尾安志(たお・やすし)1954年(昭29)1月8日生まれ、大阪府出身。泉尾-同大を経て75年ドラフト1位で中日入り。卓越したバットコントロールで左右に打ち分ける好打者で、76年新人王受賞。82年は長崎(大洋)と首位打者を争ったが2位に終わる。85年トレードで西武へ移籍。87年阪神へ移り、91年引退。通算1683試合、1560安打、149本塁打、574打点、打率2割8分8厘。05年に楽天の初代監督に就任したが、最下位に終わり1年で退団した。現役時代は173センチ、78キロ。左投げ左打ち。

◆心アミロイドーシス 「アミロイド」と呼ばれる異常なタンパク質が、さまざまな臓器に沈着して障害を引き起こす疾患。主な症状としては、心不全症状(息切れやむくみ)、めまい、失神などが挙げられる。心不全に対する、薬物治療が中心となる。近年は治療も進歩しているという。(日本赤十字社医療センターのサイトより)