阪神先発の西勇輝投手(31)が1発に泣いた。2回先頭、山川に17号ソロを被弾。これが決勝点となり、7回1失点の好投実らず、4敗目を喫した。5月10日広島戦(甲子園)以来、3試合14イニングぶりの失点。低調な打線にとっては重たい1点となった。

西武戦は試合前まで通算23試合で3勝9敗、防御率5・11と相性が悪かった。「どこのチームも強力。心掛けていることはそこまで変わらないし、やることも変わらない」。登板前日の意気込み通り、「天敵」を相手に淡々とゲームをつくることに徹した。

6回1死では山川を中飛に打ち取った。119キロのカーブで体勢を崩し、2安打していた主砲のリズムを狂わせた。虎の投手陣の柱として意地を見せた。「ホームランだけやったし、状態もずっといい感じで投げている」と矢野監督。その好投を見殺しにしてしまった。

6試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以下)を達成し、防御率1・64はセ・リーグ2位。安定感抜群の右腕はコメントを残さず、帰路に就いた。チームは自力優勝の可能性が消滅。悔しさは次にぶつけるしかない。【中野椋】

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