明大が法大に競り負け、優勝を逃した。7点リードされた状況から、4番杉崎成内野手(2年=東海大菅生)のタイムリーなどで一時は2点差まで迫ったが、最後は力が及ばなかった。

チャンスの場面で、杉崎はベルトを閉め直した。試合は投手陣が崩れ、7回表が始まる時点で0-7。大会規定により、コールド負けを意識する状況だったが、ベンチからは「まずは1点」「ベルト付近のボールを狙え!」と前向きな声が飛び交った。相手の失策で得点圏に走者を進めると、4連続適時打が飛び出し、一気に5得点。外野の頭を越えるタイムリー二塁打を放った杉崎は「打席に入る前に、ベルトの穴を1つきつくした」と明かし、必死な姿勢が打点につながったと強調した。

諦めなかったのには理由がある。明大は東京6大学の代表として全日本大学選手権(6日開幕・神宮ほか)出場が控えており、メンバー争いの真っただ中。「練習や試合でアピールして結果を出せば、(メンバーに)入れるとみんな思っている」という言葉通り、全員がチャンスを生かそうと必死だった。

杉崎もそれを狙う1人。順位トーナメント戦の5月30日早大戦ではソロ本塁打を放った。「持ち味は長打力。いい場面で打ちたい」とアピールポイントを語った。

日本一をつかむべく、メンバー入り争いが激しさを増している。