「超自立野球」で東京ドーム切符をつかんだ。北海道ガスがJR北海道クラブを4-3で下し、リーグ戦3戦全勝で2年連続2度目の本大会出場を決めた。3-3の9回2死一、二塁で6番長谷川寛中堅手(26=早大)が、中前に勝ち越し適時打を放ち接戦を制した。昨年6月の日本選手権、同11月の都市対抗ではともに初戦敗退。全国1勝を目指して本大会(7月18日開幕)に挑む。

長谷川が勝負を決めた。同点の9回表2死一、二塁。「調子はあまりよくなかったので、本当にここは気持ちだなと。狙い球は決めずに来た球をしぶとくという意識だった」。相手左腕の外角低めに逃げていく変化球をすくった打球は中前にポトリ。執念の一打で大きな勝ち越し点をもたらした。

勝てば本大会出場が決まる試合。1回に先制も直後に追いつかれた。3回に2点を勝ち越され追いかける展開のなか、中盤の2本塁打で流れを引き寄せた。6回2死で高橋謙太左翼手(26=国学院大)の中越えソロで1点差。7回には先頭のDH寺田和史(26=東北福祉大)の右越え同点弾で試合を振り出しに戻した。

昨年6月の日本選手権では東邦ガスに1-2、11月の都市対抗ではセガサミーに1-10と、ともに敗れた。全国での勝利へ、より選手たちの主体性を重視。コーチが中心となって作成していた練習メニューを今年は選手たちがつくり、狙いや目的をより意識しながら練習を積んだ。清水隆一監督(62)は「自立の上をいこうという『超自立』という部分で、今年は実りがあったかなと思う」と手応えを感じる。

初出場した昨年に続き本大会に挑む。この日、9回に抑えとして登板した大城祐樹投手(25=桐蔭横浜大)は相手打線を3者凡退に封じ仕事を果たした。「全国で勝ち進みたい。先発してチームが勝てるように」とエースとしての自覚は十分。満を持して東京ドームに乗り込む。【山崎純一】