楽天田中将大投手が記録的敗北を喫した。1回、ソフトバンク柳田に先制ソロを浴び、今季11試合目にして初めて初回に失点すると、歯車が狂ったかのように被弾を浴び続けた。3回には牧原大の3ランとグラシアルに2者連続弾。5回には再びグラシアルに2打席連続で打たれた。4被弾はメジャーでは2度あるが、日本では初。田中将は「投げるボールは高かったし甘かった。にしてもホームラン打たれ過ぎやし。話しになんないっすね」と自身に吐き捨てるように言った。

5回を投げ、7失点は11年以来、11年ぶりとなる自己ワーストタイ。さらに5連敗も日本ではワーストと、屈辱的な黒星となった。登板中、プレートの踏み出す位置を変えるなど試行錯誤。「ゲームの中でもベストを尽くして、なんとか形になるようにと思ってやりましたけど」と、模索した浮上のきっかけは最後までつかみきれなかった。

千賀との侍初先発対決の投げ合いは予想を覆す乱打戦。何よりもチームは首位攻防の初戦を取れず、これで10カード連続初戦を落とし、2位ソフトバンクと0・5ゲーム差に縮まった。「高いボールが多かったし、自分の変化球にしても曲がりがシャープではなかった」と、最後まで反省が口を突いた。

○…茂木が一時同点の1号ソロを放った。1点を追う2回2死、ソフトバンク千賀の157キロの直球を左翼テラス席へ運んだ。「真っすぐにタイミング負けしないように、1球で仕留められるように待っていました」と狙い打ち。今季開幕直後に新型コロナウイルスに感染。昇格後も打撃不振で降格し、10日に再登録されており「打ち続けないと出られない中で、ホームランが出たことは良かった」と話した。

▽楽天石井GM兼監督(5回7失点の田中将に)「コントロールにしても、キレ的なものも含めて全体的にボールがぼやけてる感じはあった。いつもみたく意図を感じるボールが少なかったかなと思います」

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