ソフトバンク打線が「1発攻勢」で楽天に3連勝し、首位を堅持した。口火を切ったのは、パワフルな打撃が売りの新人野村勇だった。初回無死一塁。初球から2球続けてエンドランのサインを送られたが、連続ファウル。「ああ、やってしまった」というマイナス思考を切り替え、3球目のチェンジアップを豪快に左中間スタンドに運んだ。

ホークス新人野手では、94年小久保(現2軍監督)に並ぶ6号の先制2ラン。チームでは柳田(9本)に次ぎ、三森と並ぶ2位に。3回にはグラシアルが5号ソロを放ち「先行逃げ切り」の形を作った。

6月の交流戦11試合で3本塁打しか打てなかった打線が、リーグ再開とともにお目覚め。楽天3連戦では、初戦5発を含め計9本塁打で圧倒した。「つなぐ野球を考えていた」と話していた藤本監督もアーチ量産での3連勝に「やっぱりホームランの魅力はすごいと感じた」とえびす顔だ。

6回は三森の中堅越えの適時三塁打でダメ押しの4点目。3戦計16得点中、適時打での得点は初戦の柳町の適時二塁打の1点だけだったが、最後に打線の「つながり」も見せた。「三森のタイムリー三塁打はすごく大きかった」と藤本監督も称賛。2位との差を1.5ゲーム差に広げ、首位ロードを快走する。【佐竹英治】

▽ソフトバンク三森(6回の適時三塁打に)「チャンスだったので、絶対に走者をかえそうと気合が入りました。うまくタイミングを合わせることができたと思います」

▽ソフトバンク・グラシアル(3回の5号ソロに)「高めの真っすぐだったが、うまくコンタクトすることができた」

◆途中交代 ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(36)が、楽天8回戦(ペイペイドーム)の5回表の守備から交代した。3回の打撃中に左手首に違和感が出たため、大事を取った。21日からのオリックス戦(京セラドーム大阪)は出場予定。

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