ソフトバンクが、首位を争う楽天とのカードで3連勝した。先発和田毅投手(41)は6回1失点で日米通算150勝を挙げ、通算奪三振も1762個に伸ばし、杉浦忠を抜いて球団新記録となった。

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和田は、自身の球速を映画「ビリギャル」になぞらえて語ったことがあった。15年に公開された作品で、女優の有村架純演じる学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げ、慶大に現役合格した実話だ。和田も、早大入学時はストレートの球速が130キロ前後。そこから投球フォームの改善や動作分析を重ね、41歳の今季、5月29日広島戦(ペイペイドーム)で自己最速の149キロをマークした。「僕は本当にビリギャルみたいですよね」と笑っていた。

オフの自主トレでは、この日投げ合った楽天早川よりも速いペースで坂道ダッシュをしていた。衰えを知らない体は、下克上の精神から生まれた。成長のためなら、若手のトレーニングメニューも積極的に取り入れた。日米通算150勝。その勲章は、和田にとっての「大逆転」を象徴していた。【ソフトバンク担当=只松憲】

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