横浜(現DeNA)、中日OBの谷繁元信氏(51=日刊スポーツ評論家)が“ニュー侍”に期待した。「侍ジャパンDAY」として実施されたDeNA-広島戦の始球式を務めた。第1回WBCに出場した同氏はストライク投球を披露。「すごい歓声でしたね。見事なストライク送球でした。やっぱり体に染みついてました。無事始球式を果たせてよかったです」と話した。

侍ジャパンは来春に開催が見込まれる第5回WBCに臨む。谷繁氏はトップチームで代表歴のない両軍の選手の名前を挙げた。DeNA牧は筆頭候補。「外国人との初対戦でも苦労しない打撃スタイル。球を引きつけて打てるタイプで対応力がある。逆方向にも打てるので国際大会に通用すると思う」と理由を口にした。

故障離脱中だが、広島西川もバットマンとしての評価が高い。「バットコントロールのレベルが高い。速球にも多彩な変化球にも、両方対応できる力がある」。WBCはメジャーのトップクラスの剛腕が出場する可能性もあり、160キロ前後の直球や、高速の変化球も繰り出される。難易度の高い球を打つ西川がWBCで活躍する姿がイメージできる。

ユーティリティー性の高さでは広島坂倉が貴重な存在だ。「捕手、一塁、三塁を守れ、外野の経験もある。ソフトバンク栗原のような役割ができる。ベンチとしてはありがたい選手」と推した。

また代表の正遊撃手は長らく、巨人坂本が務めてきた。その中で広島小園は次世代の正遊撃手となりえる。「小園も開幕は打撃不振だったが、5月は立て直した。代表でも新しい選手が入ってきて、世代交代が必要になる」。近未来の侍ジャパンを担う若手の台頭を切望した。