まさに村神降臨ヤ! ヤクルト村上宗隆内野手(22)が2試合連発となる27号逆転3ランを放ち、チームを勝利に導いた。2点を追う6回1死一、三塁、広島床田の初球を左中間席へ。26日巨人戦の勝ち越し3ランに続く決勝弾に「とにかく三塁ランナーをかえすことだけ意識して初球から行こうという気持ちで入りました。いい流れに持っていくことができました」と納得の表情。チームは30日にも2リーグ制後で史上最速の優勝マジック点灯の可能性を残した。

「神様、仏様、稲尾様」「代打の神様」「神ってる」…神様に関する野球用語に、新たな言葉が刻まれそうだ。12カード連続勝ち越しの起点となった5月14日広島戦からここまで36試合で18本塁打、43打点。決勝打はここ4試合連続で、計10本目という神懸かり的な活躍だ。27本塁打と74打点はリーグ2冠を独走。打率も3割1分5厘とし、首位打者のDeNA佐野に7厘差。大目標の「3冠王」も視界に捉える“村神様”は「しっかり目の前の試合を集中して同じように勝ちに向かって、1試合1試合を積み重ねているだけ。終わったことは気にせず、また新しい1日という気持ちで、いいメンタルで試合に臨めている」と精神面の充実に手応えを示した。

交流戦では打率3割5分1厘、6本塁打、13打点の活躍でチームを4年ぶりの優勝に導き、MVPを獲得した。タオルなど記念の「村神降臨グッズ」が販売されたことには「皆さん買って下さいという感じです」と笑顔を浮かべる。交流戦後も勢いは衰えず、むしろ加速するばかりだが「まだまだ長いシーズンなので。積み重ねて頑張りたいと思います」と達観した表情。“村神様”が勝利への道を照らしていく。【鈴木正章】

◆村上が6回に逆転3ラン。6月の村上は74打数31安打、12本塁打、31打点の打率4割1分9厘。村上にとって月間31打点は20年7月に並ぶタイ記録で、月間12本塁打は19年8月の11本を抜く新記録。同じ月間31打点を記録した20年7月のV打点は4度だったが、今月はこの日で9度目。2リーグ制後、月間9度のV打点は08年7月小笠原(巨人)の8度を抜いて最多記録となった。

◆ヤクルト○、DeNA○の結果、ヤクルトの最短M点灯は30日に延びた。M点灯の条件は、29、30日にヤクルトが○○か○△か△△で、DeNAが●●。

▽ヤクルト高津監督(村上について)「しっかり自分の強いスイングは出来てる。よく考えて打席に立ってるんじゃないかなというのは、見て取れますね」

▽ヤクルト小川(5回8安打3失点で5勝目) 今日はバランスがあまり良くなかった。悪いなりに何とか粘って、という気持ちで(試合を)つくることが出来た。

▽ヤクルト山田(6回に逆転の口火となる適時打) 決して良いあたりではなかったですが、良いところに飛んでくれました。

▽ヤクルト・オスナ(8回に8号ソロ)「貴重な追加点を取ることが出来てよかった」

【関連記事】ヤクルトニュース一覧