阪神西勇輝投手(31)は、うつむいたままベンチへと下がっていった。上位を猛追するためにも大事なロード6連戦の初陣を託された右腕は、6回途中7安打で今季ワースト6失点と打ち込まれ、今季6敗目を喫した。チームの連勝も「3」でストップ。試合後は悔しさからか、コメントを残さず球場を後にした。

立ち上がりは上々だった。味方打線が初回に2点を先取し、西勇は2回までパーフェクト投球。このまま試合が進むと思われた直後の3回、先頭のソト、嶺井に連打を浴び、二、三塁のピンチを招いた。大貫、蝦名を内野ゴロに仕留め2死としたものの、代打桑原に中越えの2点適時二塁打を食らい、あっさり同点に追いつかれた。

5回は先頭ソトに真ん中に甘く入った143キロを右翼スタンドに運ばれた。勝ち越しを許し、マウンド上でぼうぜんと立ち尽くした。DeNAに流れを渡してしまい、6回2死一、二塁から大和に中前適時打、なおも一、三塁から再びソトに右翼フェンス直撃の2点適時二塁打を浴び、この回3失点。マウンドから引きずり下ろされた。

先週21日の5回5失点だった広島戦に続き、2試合連続で大量失点を喫した右腕に、矢野監督は「粘りきれないところが出てしまった感じはするけど。あそこを粘ってくれるのが持ち味だと思うので」と話し「1年間ずっといいっていうのはなかなか難しい。経験もあるし、修正していくしかない」と巻き返しに期待した。

「魔の火曜」となりつつある。今季火曜日はわずか3勝にとどまり、曜日別でワーストタイの9敗目となった。逆襲を期すチームにとって、大事な6連戦の頭を白星で飾らないことには、乗っていくことはできない。【古財稜明】

○…島田が足で2点目をもぎ取った。22日広島戦から6試合連続で2番に座り、初回無死二塁の初打席で右前打。相手右翼手のファンブルを誘い、二塁から中野が先制のホームへ。さらに島田は6月チームトップとなる8個目の盗塁(二盗)を決め、近本の一塁ゴロで三進。佐藤輝の浅めの中飛でスタートを切り、持ち前の脚力で2点目を奪った。DeNA戦前に「1点でも多く得点につなげる役割を、次のカードでも果たしたい」と語っていたが、言葉通りの働きを見せた。

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