序盤の先制パンチも、連敗脱出の効果はなかった。日本ハムは5点のリードを守れず、今季2度目の6連敗。新型コロナウイルス感染で隔離中の新庄剛志監督(50)の助言で、プロ入り後、初めて1番に清宮幸太郎内野手(23)を起用。1回、清宮からの3連続長短打にスクイズなど打者一巡の猛攻で4点を先行し、2回には今川優馬外野手(25)が追加点の7号ソロ。序盤で主導権を握ったが、救援陣が誤算続きで大逆転負けを食らった。

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新型コロナ禍で選手がそろわない中、木田監督代行が、驚きの一手で先制パンチを決めた。プロ入り後、初めて清宮を1番で起用。その清宮が1回、いきなり中堅フェンス直撃の二塁打で出塁し、チャンスメーク。今川の先制適時打や郡のスクイズなど、この回、一挙4点の口火を切った。木田監督代行は「昨日(22日)の早い時点で新庄監督の方から『1番清宮で』と言われて。それが見事、最初の打席はしっかり打ってくれたので、良かったかなと思います」。BIGBOSSのミッションに及第点で応えた背番号21に、納得顔だ。

2試合連続で4番に座った今川も、序盤の勢いに乗った。逆方向へ先制適時打を放った第1打席に続き、2回の第2打席では、左翼席へ7号ソロ。「大学時代から全く打てていなくて、僕の中では天敵という位置付け」と、アマチュア時代から札幌でしのぎを削ったロッテ本前から、プロ入り後、初安打&本塁打をマークした。

前回4番を任された21日オリックス戦(京セラドーム大阪)では、4打数無安打で2併殺打。この日は、1発を含む5打数2安打2打点も「今日も負けてしまったので、何の価値もない。チームが勝ってナンボだと思うので、沢山来ていただいたファンの皆さんに、すごく申し訳ない気持ちでいっぱい」と今川。2試合連続1点差負けで連敗脱出に失敗した木田監督代行だったが「ファイターズが掲げる『常に全力でやる』という取り組みは、みんな出来ていた。(そういう姿勢が)後半戦や来年…いろんなところにつながっていく」と、明るい未来を見据えていた。【中島宙恵】

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