暑い夏がやってきた! 楽天島内宏明外野手(32)が、ロッテ佐々木朗から2安打3打点。逆転勝利に貢献した。

直近10試合では10打点。気温の上昇とともに、状態も上がってきた。チームの優勝には4番の活躍は必要不可欠。逆転優勝へ向け、後半戦のゆくえのカギを握る。

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イクぜ! それ焼け! 灼け! 心まで! 2点を奪われた直後の1回2死二塁で、島内は登場曲、TUBEの「海の家」に乗って打席に入った。佐々木朗の初球、高めに浮いた139キロ変化球をコンパクトにスイング。中前適時打で、すぐに取り返した。試合中のコメントでは「8月初めてヒットが出たのでホッとしました。そんなことはどうでもいいので焼きそば焼きたいです」。“島内語録”でファンをざわつかせた。

1点を追う6回1死満塁で迎えた第3打席は、カウント2-2から156キロ直球を左前にはじき返し、2点適時打。チームを逆転に導いた。お立ち台では「明日試合休んで、そこらへんで(焼きそばを)焼こうかなと思います」と宣言した。なぜ焼きそばなのか。「夏暑いので、屋台で焼きそば焼きたいなっていうのが」と説明する。「海の家」には「焼きそばはソースが決め手」という歌詞があるが、そこは関係なかった様子。「そういうことにしておきましょうか」と笑った。

チームはソフトバンクに並んで同率2位に浮上。まだまだ長いシーズン。「まだ50試合ぐらいある。けがなく、とりあえず自分のことを考えて今はやっていきたい」と表情を引き締める。点を取って、勝つ。ファンの楽しそうな笑顔がパワーになる。目の前の結果にこだわって、たどり着くのは9年ぶりの優勝。年に1度のお祭り騒ぎ、みんなの楽天生命パークへ-。それをかなえるのが、島内たちの仕事だ。【湯本勝大】