西武が今季100試合目を、2試合連続となるサヨナラ勝利で飾った。

延長10回、先頭の川越誠司外野手(29)が右中間へ2号ソロを運び、劇的勝利に導いた。自身初のサヨナラ打に、お立ち台では「最高です!今日は(3回に)自打球当たって(5回に)デッドボール当たって、大当たりだったので最後に当たってよかったです」と口も滑らか。初回から3点を追う形で始まった一戦。じりじりと追い詰め、8回に同点に追い付き迎えた延長戦を1発で制した。

前夜、中村のおかわり弾に続くサヨナラ勝利。2試合連続は西武では20年10月以来、本塁打では02年以来20年ぶり。試合前の声出しを川越が担当してから4連勝で「同じことしか言ってないんですけど、内緒です」と明かさなかったが、いい流れを引き寄せているのは間違いない。試合後、球団の広報カメラに向かって、川越の登場曲「青雲のうた」を歌い始めた辻監督も「素晴らしかった!」と絶賛した。

チームは首位をガッチリキープ。昨季の37勝46敗17分けで5位に沈んだ区切りの100試合とは、打って変わって貯金10と3年ぶりに2桁到達。川越は「このままずっと声出しできるように連勝したいです」と負け知らずの8月を走り抜ける。【栗田成芳】

◆川越誠司(かわごえ・せいじ) 1993年(平5)6月30日、札幌市生まれ。北海で3年春にセンバツ出場。北海学園大を経て、15年ドラフト2位で西武入団。19年に野手転向し、20年プロ初出場。今季推定年俸1200万円。174センチ、80キロ。左投げ左打ち

▽西武増田(新型コロナ感染から復帰戦で延長10回を3者凡退で勝利投手)「復帰して早いうちに投げたい思いがあったので、今日投げられたことはよかったです」

▼西武は4日の中村に続き、川越が自身初のサヨナラ弾。西武のチーム2試合連続サヨナラ本塁打は、02年5月10、11日オリックス戦でともに松井が記録して以来、20年ぶり5度目。異なる選手で記録したケースは、西鉄時代の70年8月18、19日近鉄戦で、竹之内と基が打って以来52年ぶり。

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