西武が勝ちパターンの救援陣を“働き方改革”し、連戦の夏を乗り切る。

今季、接戦リード時の7回以降は主に水上、平良、増田の3人を投入し、勝利を重ねてきた。防御率は水上が1・05、平良が1・70、増田が1・06と、まさに鉄壁を誇る。その半面、それぞれ44、50、34試合に登板し、疲労の色も見え始めているのも事実。辻監督は「どっちかは残しておければ。3人のうち2人で終われば一番いいこと」と、可能な限り“フル出勤”は避ける意向を示した。“夏休み”のような長期休暇は与えられないが、猛暑の中、3人うち1人は休養を与え、疲労に備えた慎重なタクトを目指す。

9月1週まで6連戦が続く厳しい日程が待っている。勝ちゲームを落とさないと同時に、シーズンの最後までバテることのない中継ぎ運用も求められる。指揮官は、クローザー増田も含め「流動的になってくる。連戦が続くと、3連投はできないからね」。状況を見ながら、防御率1・46で球宴にも初出場した本田に7回を託す試合も増やしていく。また貴重な左腕である佐々木も終盤の重要局面での登板も増えそうだ。

先を見据えた投手起用。ブルペン陣一丸で負担を軽減し合って、首位を走り続けていく。混戦のパ・リーグで、まだ残りは41試合。むち打ちべき時は、まだ先になる。【上田悠太】