厳しい「8月戦線」克服に向け、ソフトバンクに頼もしい男が帰ってくる。7月10日の日本ハム戦(ペイペイドーム)で左手親指を骨折した三森大貴内野手(23)が、16日からの西武3連戦(ベルーナドーム)での1軍復帰に照準を合わせ、実戦モードに入った。

9日からの2軍対中日3連戦(タマホームスタジアム筑後)に出場予定で「1日も早くチームに戻りたい。プレーも問題ない」と気持ちを高めた。

三森は6年目の今季、開幕から1番セカンドで先発出場。長打力を兼ね備えたしぶとい打撃を武器にリードオフマンとしてチームをけん引。ゴールデンウイーク後まで打率3割超の高打率を維持した。右ひざ裏の痛みもあって、スタメンから外れることもあったが、回復後は2割4分台まで落ち込んでいた打率も2割6割8分まで上昇。7月10日の日本ハム戦では初回に一塁内野安打を放った際に一塁ベースにヘッドスライディング。左手親指の基節骨を骨折した。長期離脱も予想されたが、約4週間で実戦復帰まで回復した。「とにかく、僕はやるだけ。打撃もしっかりやれると思う」と話した。

チームは球宴後、3勝5敗1分けと厳しい戦いが続く。黒星を喫した7日の楽天戦(ペイペイドーム)では4回無死満塁の好機も押し出し四球の1点のみに終わるなど攻撃力アップは正念場の夏を乗り切る上で必須事項。リードオフマン三森の戦列復帰がチーム浮上の起爆剤となる。

 

ソフトバンク 「新8回の男」藤井がきっちり勝負のバトンをつなぐ覚悟だ。「任されたイニングをしっかり0で抑えることが大事。0で抑えていけば負けることはない」。今季は34試合に登板し、防御率0・50と抜群の安定感。最速156キロの直球に、落差の大きなフォークを武器に必勝リレーを続けるつもりだ。「フルシーズン投げるのは初めてだし、疲れはあるかなとも思うが、そんなことを言っていたら1年間、投げられない」と厳しい8月戦線もタフさで乗り切る。