広くて、フェンスの高い札幌ドームも関係ない。西武中村剛也内野手(38)が弾丸ライナーでぶち込んだ。4試合ぶりの7号2ラン。通算449号だった。

1点を追う5回1死一塁、カウント2-0からの3球目。日本ハム伊藤の真ん中付近の137キロフォークを引っ張った。うまく体を回転させ、タイミングを合わせた。白球は低い弾道で一直線に伸びていく。全然落ちてこない。そのまま左翼スタンドに突き刺さった。逆転の2ラン。悠然とダイヤモンドを1周した。「打った瞬間の手応えは良かったです。打てて良かったです」。ここまでチームは伊藤の前に二塁も踏めていなかったが、これぞ本塁打の力。一振りでひっくり返した。

8月に入り、一気にギアが入る。7月は49打数8安打の打率1割6分3厘。しかし8月は、この打席までに3本目のアーチだった。

試合前まで通算448本塁打。開幕前は簡単に到達すると思われていた450号到達は思いのほか“難産”となった。2発を放った4日には「いまさらですよね。早く打てるように頑張ります」と話していた。もう心配などいらない。不調を脱し、完全に量産モードに入った。【上田悠太】

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