阪神青柳晃洋投手(28)が6回2失点(自責1)とエースの仕事をこなした。しかし自己最多に並ぶ13勝目と、2リーグ分立後の阪神では68年村山実、03年井川慶しか達成していない同一シーズン10連勝はお預けとなった。「リードを守り切れずに降板となってしまって申し訳ないです」。今季ワースト3四球など、球数も6回で116球とかさみ「相手が粘ったというのもありますし、DeNAの作戦勝ちなんじゃないですかね」と振り返った。

らしくない立ち上がりでも、簡単には崩れなかった。初回は際どいコースを突きながら、2四球を与えるなどしてピンチを背負うも無失点。2、3回はツーシームを軸にスライダー、カットボールなどを散らして的を絞らせず、打たせて取る投球で連続の3者凡退に片付けた。2点リードの4回は1死から連打を浴び、2死一、二塁から味方守備のミスもあり1点を失ったが、最少失点でしのいだ。

最後の6回が痛恨だった。先頭牧に左翼への二塁打を浴び、犠打で1死三塁から代打オースティンを迎えた。追い込んでからの4球目、逆球となった外角ツーシームを弾き返された。青柳がグラブに当て失速させ二ゴロとしたが、その間に同点に。青柳はグラブで左ふとももをたたき、悔しさをにじませた。「三振を狙いにいった結果で、最後のボールが一番甘かったところが一番の反省点」と自戒した。

これで6回降板は4試合連続となり、青柳は「どのチームも、追い込まれたらファウルで粘るっていうのが続いている。それで毎回6回までしか投げられていないので、どうにかしなきゃなと思います」。矢野監督は「調子自体は球の走りも良いのかなと思ったけど、ちょっと球数が増えちゃって。その中でも全体的には粘ってくれたのかなと思います」とたたえた。

依然として先発主要部門の防御率、勝利数、勝率はリーグトップに君臨中。悔しさをバネに、次戦で巻き返す。【古財稜明】

○…浜地が1イニング無安打無失点で16ホールド目を挙げた。7回に2番手で登板。まずは柴田を山本の好守で二ゴロに。続く今永も木浪のダイビングキャッチと好送球で遊ゴロとし、最後は森を左飛に仕留めた。「野手の方々に助けてもらいながら、0点に抑えることができてよかったです。また任された場面で仕事ができるように、しっかりと準備したいと思います」。37試合で防御率1.06と安定感抜群だ。

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