「ヨコハマサイコー!」。DeNA大田泰示外野手(32)が、移籍後初のサヨナラ打を放ち、今季5度目のサヨナラ勝利を飾った。同点の9回2死一、三塁、阪神加治屋から左前にはじき返した。チームは15年に11連勝(4月22~5月22日)を達成した以来となる横浜スタジアム9連勝を達成。貯金を1とし、2位阪神に0・5ゲーム差に迫った。

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大田は、お立ち台でもファンの期待に応えた。「心からの気持ちを表します」と前振りした後、横浜の夜空に向かって「ヨコハマ、サイコー!」と叫んだ。移籍1年目ながら、タオルも販売され、ファンにも浸透する決めぜりふで今季5度目のサヨナラ勝利を最高潮に盛り上げた。

「緊張しかなかったですね」。プロ14年目の32歳は包み隠さず、ユーモアも交えながら、サヨナラの場面を振り返った。代打宮崎が申告敬遠された後の同点の9回2死一、二塁。「代打大田」がコールされた。「ザキさん(宮崎)が申告敬遠されるのは分かっていたので、なお緊張した」。

初球、暴投で嶺井が三塁に進塁した。「気持ち的にはさらに緊張した」。高まる緊張感の中、2球目を左前にはじき返し、移籍後初のサヨナラ打を放った。直後は「あっという間の出来事すぎて、まだよく分かってないです」と興奮したが、ベンチ裏では歓喜の瞬間を思い出し、喜びをかみしめた。

「球場一体となって、また仲間が応援してくれて。みんなで1つの勝ちに対して、あれだけ一体になれる瞬間って、気持ちのいいものですし、ああいうのが野球の素晴らしさだなと感じます」

チームは劇的な勝利を飾り、2位阪神に0・5差に迫るとともに、11連勝した15年以来の横浜スタジアム9連勝を達成した。昨オフ、日本ハムを自由契約となって、飛び込んだ横浜の地。「アイ、ラブ、ヨコハマ!」。思いはグラウンドで体現する。【久保賢吾】

○…DeNAは阪神青柳対策で、左打者7人をスタメンに並べた。通算で4勝14敗と苦手とする天敵に対し、1番に緊急昇格した森を起用。この日から合流したソト、宮崎もベンチに置き、5番には楠本を入れた。三浦監督は「何か違うことをやり続けていくしかないというところ」と説明した。

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