“屈辱”を味わった。楽天は西武に連敗し、貯金が消滅。5月10日時点の最大貯金「18」が「0」へ。18以上あった勝ち越しがなくなるのは、プロ野球史上初めてだった。

先発田中将大投手(33)が、1イニングに泣いた。3回までは無失点投球。しかし1点リードの4回、1死満塁でオグレディに右前2点適時打を浴び逆転を許す。さらに2死一、二塁では、外崎にカウント1-1から甘く入ったスライダーを左中間席へ運ばれた。このイニング5点目となる3ラン。マウンド上でぼうぜんと立ち尽くした。「結果がすべて。あれだけのビッグイニングを作られてしまうと、ああいう点の取られ方をしてしまうと、チームはそこから戦いが厳しくなる」と唇をかんだ。5、6回は無失点で切り抜けたが、流れを完全に引き渡した。6回11安打5失点で9敗目となった。

前回登板の6日ソフトバンク戦も、6回9安打4失点で敗戦投手となった。その時も5回に一気に3点を失った。「こういう点の取られ方が前回、今回と続いてしまったのが、自分にとって非常に残念です」。悔しさしか残らなかった。

中盤以降打線は奮起し、一時1点差まで詰め寄ったが、あともう1本が出ずに痛すぎる連敗。首位西武との差が5ゲームに広がった。4月から5月にかけて11連勝を記録し、首位を独走。しかし、そこからジリジリと追い詰められ、“混パ”の波にのまれた。石井GM兼監督は「とにかく今は勝つことが一番大事なので、貯金がどれぐらいあるとかないとか関係ない」。まずは目の前の試合に集中するのみ。1つ1つ勝利を積み重ね、再浮上を狙う。【湯本勝大】

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