今秋ドラフト候補で富士大(岩手)の最速150キロ右腕、金村尚真投手(4年=岡山学芸館)の0封劇は終わらない。8回を5安打無四球で無失点、11奪三振の力投。チームはノースアジア大を4-0で下した。自己最速タイの150キロを4球マークするなど直球とカットボールを軸に相手打線を封じ、リーグ戦通算25勝目。今秋は33イニング無失点で41奪三振と“無双”状態だ。

金村がギアを1段上げた。3-0の8回に連打と失策で無死満塁の大ピンチ。「同点、逆転が一番ダメ」と2失点まで仕方なしの姿勢で臨むも、空振り三振で1死後、後続を一ゴロで本塁封殺。「全体的にストレートが走っていた」。2死となり、最後は149キロで1ストライク、2球連続の150キロはいずれもファウル。4球目の136キロスライダーで空振り三振に仕留め「無死満塁でギアを上げ、無失点に抑えられたのは良かった」。堂々のマウンドさばきで切り抜けた。

この試合は主力の坂本達也捕手(2年=博多工)が不在で、成田景都捕手(1年=博多工)が初先発した。「自分が引っ張っていく気持ちで投げた分、球が気持ちに乗ったというか、それが球速につながったと思う」と150キロ連発の要因を分析した。

北東北大学野球連盟にプロ志望届を提出済みだという。「もちろんプロに行く以上はドラフト1位の方が注目されますし、使われる機会も多いので、ドラ1で行きたい思いはあります」。圧倒的な投球を続け、ドラフト会議当日の10月20日に最高の結果をつかむ。【山田愛斗】