DeNA今永昇太投手(29)が、自らのバットで打線に火を付けた。1点を追いかける4回1死満塁、ヤクルト原の初球146キロの速球をコンパクトにスイング。左前にはじき返し、逆転の2点適時打を放った。

チームメートがベンチ前で歓喜の雄たけびを上げる中、普段は本塁打パフォーマンス「デスターシャ」のポーズを決める牧に向かって、今永も「デスターシャ」で応えた。

相性の良さを結果で証明した。同学年で大学時代から東都リーグでしのぎを削ったヤクルト原とは、試合前時点で5打数4安打。今季は阪神青柳、広島森下から安打をマークするなど、各チームのエース級が相手でも打撃センスの良さを披露した。3回無死一塁では犠打も決め、9人目の野手の役割をきっちりと果たした。

マウンドでは強力ヤクルト打線に対し、我慢の投球でゲームメークした。1回に山田に先制ソロを浴び、2回からは3イニング連続で得点圏に走者を背負いながら、要所を締める投球で追加点を許さず。打線から5点の援護を受けた直後の5回には、この試合初の3者凡退で試合の流れをグッとたぐり寄せた。

7回を投げ119球、4安打1失点で降板した。【久保賢吾】