巨人の守護神大勢投手(23)が、自身初の3連投で3戦連続セーブをマークした。DeNA戦(横浜)の1点リードの9回に登板。代打関根、森から連続空振り三振を奪い、最後は戸柱を投ゴロに仕留めた。開幕から36セーブを積み上げ、15年DeNA山崎、21年広島栗林の新人記録に王手をかけた。チームも9月に入って2度目の3連勝を飾った。ペナントレースは残り6試合。CS進出へ猛チャージを仕掛ける。

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ここまで来たら覇気だ。自身初の3連投に、大勢は意識して守護神のオーラを全開にした。リードはわずかに1点で、相手は6日に今季2敗目を喫したDeNA。悪いイメージがつきまとう。「相手にいけるというムードを感じた」が「抑えられる良いイメージを持って」9回のマウンドに上がった。

先頭の関根には全7球を直球で勝負。全球150キロ超の力ある投球で、最後はフルカウントからど真ん中への156キロで、空振り三振に仕留めた。次打者の森は打って変わってフォークを多投。カウント1-2からも140キロフォークで、2者連続の空振り三振。最後の戸柱を投ゴロに打ち取り、36セーブ目を挙げた。

ルーキーイヤーを加味し、体に過度な負担をかけまいと今季は3連投を回避してきた。だが後半戦が始まる8月の時点で、原監督や投手コーチ陣に「3連投、行かせてください」と熱い思いを伝えていた。そして最終盤の大事なCS争いの中、初解禁し結果を残した。

9月に入り2敗を喫し、自信を奪われることもある中、先輩に心の持ち方を教わった。丸、高梨、今村にそろって「覇気だ。ここまで来たら覇気だぞ」と。

これで新人セーブ記録へあと1つと迫った。「1年目でしか挑戦できない記録。ここまで来ているのは周囲の方のおかげ」と語る。重圧はないかと聞かれると「それよりも試合で投げるプレッシャーの方が大きい」とひと言。肉薄のCS争いを勝ち抜くメンタルを持ち続けることが、記録への近道となる。【三須一紀】

▽原監督(1点差の勝利で3連勝を飾り)「野球ってのはしびれるんだよ」

▽若林(5回1死二、三塁、代打で登場し、二ゴロで決勝打点)「追い込まれた時に二遊間が下がっていたのが見えたので最低でも転がせば点が入ると思っていました。最低限の仕事が出来たと思います」

▽畠(5回から2番手で登板し、2イニング無安打無失点で3勝目をマーク)「流れを相手にやらないように心がけて頑張って腕を振りました」

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