DeNA三浦大輔監督(48)が、試合の舞台裏や自身の思いなどを語る「月刊ハマの番長」。第7回は、一時は優勝したヤクルトに4ゲーム差まで詰め寄りながら届かなかった要因、2年連続で目の前で胴上げを許した瞬間の思いなどを明かした。3日に複数年契約での来季続投が決定。8日からの阪神とのCSファーストステージ(横浜)に向け、覚悟と決意も語った。【取材・構成=久保賢吾】

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-サヨナラ負けで優勝を逃した直後の思い

(ヤクルトが)歓喜する中で、しばらく動けなかったです。ただ、桑原が(左中間を破ったサヨナラ打の)ボールを取りに行っているのが見えて「ん?」と思って。抜けた瞬間にベンチに戻ってきてもおかしくない状況の中で、ウイニングボールを渡しにいくのは相当悔しかっただろうし、すごい思いで届けたんだろうなと。スポーツマンとして、グッとくるものがありました。

-選手の様子はどのように映ったか

ベンチに戻ってきて、言葉を発する選手はほとんどいなかった。「お疲れさん」「お疲れ」という言葉は聞こえましたけど悔しさをにじませていましたし、自分自身もすごく悔しかった。(客席前を通って)クラブハウスへ帰る時にファンの方から声を掛けてもらって込み上げてくるものがありましたし、悔しいという、そこしか頭になかった。

-最大17・5ゲーム差から4差まで迫ったが、届かなかった要因は

8月のヤクルトとの直接対決(26~28日)もそうですし、9月の広島戦(2~4日)など、同一カード3連敗っていうのがちょっと目立ったかなと。5連敗以上はなかったですけど、開幕カードや6月、7月もポイントで同一カード3連敗があったのが痛かったと思います。

-8月はチーム打率2割6分2厘、チーム防御率2・93も、9月は同2割4分2厘、同3・62と悪化し、月間12勝15敗と苦しんだ

全員が初めての過密日程(30日間で27試合)という中で、疲れがあるのは当然ですし、その辺の影響が出たかなと。打線もうまくかみ合わない試合が続いたり、投手も夏場に踏ん張れてた分、疲れが出たところもあった。1年間戦うためのチームとしての体力、層をもっと厚くしていかないといけないです。

-昨年は胴上げを見届けてシーズンが終了したが、今年はCSが残されている

去年と今年はまた意味が違う悔しさですし、2年続けて目の前で胴上げを見せられたけど、中身は違うぞっていうのはチーム、選手たちにもあると思います。やり返せるチャンス、反撃のチャンスは残されてるわけですから、そのためにもファーストステージを勝ち上がらないといけない。リーグ優勝から日本一という目標から、CSから日本一という目標に切り替えてやっていきます。