“ハマの熱男”がCSを熱くする! セ・リーグ2位で3年ぶりCS出場のDeNAは5日、レギュラーシーズン終了後1日の休養を挟み、横浜スタジアムで全体練習を再開した。8日から同3位阪神を迎え、CSファーストステージを戦う。三浦大輔監督(48)は大田泰示外野手(32)に「喉の状態を万全にしてくれ」と指令を出した。ポストシーズンも元気いっぱいのベテランが、声でも盛り上げる。

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肌寒い。一気に季節が進んだハマスタでも、変わらず熱い男がいた。雨でも黙々と走り込むのは大田だ。「ヤクルトの優勝が決まった後、出場が減ってなかなか走ることがなかった。(CSは)どんな場面で出て行くかも分からない。動いて万全の状態で行きたい」。巨人、日本ハムと移り、今季から再びセ・リーグ。新天地1年目でつかんだ自身3度目のCS舞台へ、決意をにじませた。

今季出場は62試合にとどまったが、代打での活躍など存在感は大きい。さらに、試合に出ない時も声で盛り上げた。若い頃からのスタイルだが、プロ14年目、32歳での3球団目で思うところがある。「以前のチームの雰囲気を知らない中、ベテランがベテラン風を吹かせてベンチにいるのと、率先して先頭に立っていくのと、チームは全然違う」。目指すは、もちろん後者。お手本がソフトバンク松田だった。「そういう(先頭に立つ)役回りをしながらレギュラーで引っ張る。パ・リーグに行って、それがソフトバンクの強さと思いました」。ムードづくりの重要性を学んだ。

指揮官の信頼も厚い。三浦監督は「体と喉の状態を万全にして、CSに備えてくれ。そう伝えて下さい」と報道陣に言った。冗談めかしたが、声の大切さを踏まえたもの。伝え聞いた大田は、うれしそうに笑った。今季阪神戦は打率4割2分4厘と、相性も頼もしい。「諦める選手が1人でもいたら、勝つのは難しくなる。しっかり声を出して、チームが前を向いて進めるように」と熱く誓った。【古川真弥】

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