日本ハム野村佑希内野手(22)が5日、来季の目標として「4番三塁」で最多安打のタイトルを目指すことを明かした。シーズン中には新庄剛志監督(50)から捕手挑戦プランも通達されたが、現状で本格着手するかは未定。今季はさまざまな打順や一塁守備も経験した上で、まずはプロ入り時に掲げたポジションをブレずに追い求めることを決めた。新たにタイトル奪取の目標も定め、オフのレベルアップを図る。

   ◇   ◇   ◇

野村が率直な思いを吐露した。「もうちょっとサードで頑張りたいなと思いますけど、それは監督が決めることなので、なんとかアピールしたい」。千葉・鎌ケ谷の2軍施設で4日から始まった秋季練習に参加する野村は、約4カ月前に新庄監督から捕手挑戦プランを提示された。キャッチャーミットも「頼みはしましたけど、(使うことになるかは)分からない」。現状、秋季練習で捕手練習に取り組むかは未定で、まずは現実的な目標を定めた。

野村は そこ(三塁)を勝ち取れるのが一番だと思う。しっかりサードを守れて打てれば、チームも強くなる。そこは目標。(打順は)ブレずに、4番を目指していきたい。

目指すは入団時と同じ、不動の「4番三塁」だ。今季は一塁守備も経験したが、「サード、(プロに)入った時からやっていますし」と、三塁手として大成したい思いは強い。今季終盤から清宮が三塁を守るケースも増え、現在も一緒に三塁でノックを受けるが、「あの人、まだ僕のグラブを使っている。自分のグラブを持っていない人には負けないです」とニヤリ。4番も三塁も、譲る気はない。

新たに掲げた目標は「最多安打」のタイトルだ。今季は本塁打増を目指したが、結果として「三振が増えた」。さらに同学年のスラッガー、ロッテ山口の打撃を見て「タイプとして自分とは違う」と感じて自身の長所を見つめ直した。「伸ばせるところは伸ばして、そこ(長打力)は後から付いてくればいい。1本、軸をつくりたい。今の成績の感じでいったら最多安打。そういうタイトルをしっかり」と、力を込める。

今季は93試合出場で97安打。積極的に打ちにいくスタイルで、着実に安打数を重ねていた。「まずは自分の長所をしっかり把握して、そこを伸ばしていけるオフにできたら」。故障しない強い体づくりとともに、“4番三塁で最多安打”という目標達成へ、プロ入り後4度目のオフは突き進むつもりだ。【木下大輔】

【一覧】中日平田良介らに戦力外通告 プロ野球12球団 戦力外 退団 移籍 引退選手など