<愛知大学野球秋季リーグ:愛知東邦大6-1中京大>◇15日◇第7週第1日◇パロマ瑞穂野球場

今秋ドラフト候補の中京大・沢井廉外野手(4年=中京大中京)が意地を見せた。1-6の劣勢だった9回2死走者なしから、変化球を中前にはじき返した。この日は相手左腕の徳久遼投手(3年=浜松湖北)に翻弄(ほんろう)され、3度のフライアウト。最後に打ち崩したが敗れた。「シンプルに負けは負け。悔しいです」と唇をかんだ。勝敗数で首位に並んでいた名城大から1歩後退し、自力優勝の可能性が消えた。

左打ちスラッガーとして20日のドラフト会議は注目が集まる。この日も複数球団のスカウトが視察した。中京大中京で高校通算31本塁打。大学でも30発を量産した。アピールポイントを「振りの強さ、インパクトの強さは人にないもの」と胸を張る。目標の打者は今季、日本選手最多記録の56本塁打を放ったヤクルト村上宗隆だという。「タイミングの取り方に無駄がないし、球にパワーを伝えて飛ばしている。参考にしています」と言い「毎打席、ホームランを打てるスケールの大きい選手になりたい」と続けた。愛知・知多市出身で、子どものころは中日ファン。福留孝介の打撃に魅了された。左打ちの強打者として、一流の背中を追う。【酒井俊作】