投打のかみ合った慶大が明大に快勝し、2勝1敗で勝ち点を4に伸ばして首位に立った。勝ち点3の明大と早大にも逆転優勝の可能性は残るが、慶大は最終週(11月5、6日)の早慶戦で勝ち点を挙げれば完全優勝となる。

初回に山本晃大外野手(4年=浦和学院)の通算5号の3ランで先制。3回には、広瀬隆太内野手(3年=慶応)の通算13号となるソロも飛び出した。

ドラフト候補の増居翔太投手(4年=彦根東)、橋本達弥投手(4年=長田)2人のリレーで、明大打線を完封した。堀井哲也監督(60)は「2人で投げきってくれたことが勝因。増居-橋本の軸ができているので、心強く戦える」とたたえた。

先発左腕の増居は、中1日で今秋8試合目の先発。5回2/3を被安打7の無失点と試合をつくった。

6回2死満塁のピンチから登板した橋本達は、武器のフォークで空振り三振に仕留めて無失点でしのぐと小さくガッツポーズ。ベンチの増居は、笑顔で拍手を送った。橋本達は「普通にやれば抑えられると思った。自信を持って、気持ちで負けないように逃げずに向かった」。増居は「心強いです。絶対的な存在」と全幅の信頼を置く。

3連投となった橋本達は疲れを見せず、3回1/3を無安打無失点、4奪三振の完璧な内容。春優勝の明大に勝って首位に立ち「チームが目指している優勝に近づく1勝だった。勝ち切れてよかった」と話した。

▽慶大・萩尾匡也外野手(1安打1打点で、打撃3部門で首位)「春からの成長を感じることができた試合。(ドラフトへ)僕ができることは待つだけなので、不安と緊張の両方を感じながら当日を迎えたい」