オリックス中嶋監督は用意周到だった。昨年は東京ドーム開催だったため、神宮での試合は19年6月以来。監督会議では特別な球場ルールがないか確認した。「外にブルペンがあり、いつもと違った景色だし、準備はしっかりできていた方がいい」と説明した。

神宮対策は起用にもおよぶ。2戦目の先発は山崎福也が有力だ。CSファイナルは出番なく、登板は9月20日以来になる。DH制がないセ球場。山崎福は日大三時代の3年春に甲子園記録に並ぶ1大会13安打を樹立した強打者。明大でも神宮を何度も経験している。この日の投手による打撃練習でも鋭い打球を飛ばした。

一方で、山本以外はブルペン入りせず、各投手の調整は明らかに通常とは違った。昨年2勝4敗で敗れた日本シリーズ。「経験してる人も、していない人もいるけど意外と普段通りにやれそうな気もする。希望的に(笑い)。今年はもっと思い切ってやれるんじゃないかな」。自信もにじむ口調だった。