オリックス中嶋聡監督(53)も、興奮を抑えきれなかった。今年最後の本拠地・京セラドーム大阪で、満員の観客に劇的なサヨナラ勝利を贈り、対戦成績を2勝2敗1分けのタイに戻した。場内でのインタビューでは「本当にすごい試合でした」と、ファンの思いも代弁。その後も「うん、しびれましたね」と胸の内を明かした。

まず勝因に挙げたのは、中継ぎ陣の奮闘、前日26日の第4戦で圧巻の投球を見せた宇田川、山崎颯をベンチから外し、この日のメンバーの力をフルに活用。「点は取られましたけど、あれも気をつけていればという守備でしたし」と一時勝ち越しを許した3番手の近藤をねぎらい、「阿部がしっかり抑えましたし、次のピンチも抑えましたし、みんなで勝ったのかなと思いますけど」と振り返った。

2本のアーチでチームを救った吉田正に対しては「2打席目のレフトフライの当たりで、あ、そろそろ上がるかな、打球がね、と思ったんですけど」と、うれしい予感もあった。予感的中のサヨナラ弾に「はい、もう助かりました」と笑った。

再び神宮に乗り込んでの第6戦。本来なら初戦に先発したエース山本に託す試合となるはずだったが、アクシデントで総力戦が見込まれる。「ですね、そうなります」と、あらためて全員で勝つ姿勢を示した。

【関連記事】オリックスニュース一覧