マサカリ投法で知られる、プロ野球元ロッテ投手として活躍した村田兆治さん(72)が11日午前5時57分に亡くなった。警視庁によると、東京都世田谷区の住宅火災で搬送され、この家に住む村田さんと確認された。

東京消防庁によると、11日午前3時15分ごろ、東京都世田谷区の成城で2階建ての住宅から出火し、2階部分の約40平方メートルが燃えた。住宅には村田さんが住んでいた。意識不明の状態で病院に搬送されたが、午前5時57分死亡が確認された。

プロ通算215勝177敗33セーブで最多勝1回など、数々の功績を残してきた村田さんは引退後、野球評論家としても活動。さまざまな社会貢献にも寄与してきた。2008年(平20)から、村田さんが提唱して全国離島交流中学生野球大会を開催し、今年も8月に新潟県佐渡市で大会を実施。名誉会長として同大会に参加していた。

この夏の大会では、中学生たちを相手に野球教室を行い、参加した約200人の中学生の頭上を越える遠投キャッチボールを披露。キャッチボールでは、直球だけではなく、代名詞でもあった伝家の宝刀フォークも繰り出して会場をわかせていた。

一方で9月下旬に羽田空港で女性検査員の肩を押したとする暴行容疑で現行犯逮捕、送検されていた。同25日に釈放された際には「暴力だと言われた女性の腕を押したということでの逮捕。もう1度、彼女に誠心誠意謝りたい。それが第一」と語り謝罪。「たくさんのファンの方々、子どもたちに、イベントなどで、夢を持って希望を持って頑張れと言っていることに関して、今回の私の逮捕は非常に遺憾だと思いますし、あらためて深くおわびしたい」と深く反省していた。

その後10月には沢村賞選考委員会があったが、本人の申し出により、今年から選考委員を辞退することを発表していた。