中日谷元圭介投手(37)が11日、ナゴヤ球場で契約交渉に臨み500万円ダウンの4200万円でサインした。今季は開幕1軍を逃したが、34試合1セーブ6ホールド、防御率2・61。4年ぶりにホールド1桁で終えた。「谷元が必要と、コールされている。投げて欲しいという場面で投げたい、腕を振りたい」とアラフォーの意気込みを見せた。

15年目の来季を38歳、球団最年長選手として迎える右腕を支えたのは、酒断ちだった。「コロナで外出、外食が減ったのが功を奏した。シーズン中にあまりお酒を飲まなかったのも良かった。飲酒をすると体がアルコールを分解しようと肉体的な疲労回復を阻害する。飲酒しないことで休養に充てられた」。20年からシーズン中は3年間、断酒を続けた。今季達成した通算500試合登板につながった。「飲まなくてもやれるじゃん。中日OBで長くやっている選手はお酒が飲めない。監督もそう、岩瀬さん、山崎武司さんもそう。そういうことか、と」。世界的に猛威を振るった新型コロナ禍が、ベテラン右腕の記録を後押ししていた。

20年オフに500試合登板まで残り49試合だった。球団が記録達成をサポートする意味も含め今季まで2年契約を結んでいたことも公表。「達成できて良かった」と胸をなで下ろした。 40歳シーズンまで残り2年。「決して不可能な年齢ではない」と見据える。その前の大きな目標は中日移籍後初のリーグV。「勝ってビールかけしたい。シーズン中、お酒飲まずにビールかけしたら、ビールかけ中に酔っぱらう(笑い)」と、無邪気な笑みで最年長右腕が竜投をけん引する。(金額は推定)