ヤクルト村上宗隆内野手(22)が14日、都内の日本記者クラブで会見を行い、公の場では初めてメジャー挑戦の意欲を示した。5年目の今季は、日本選手最多の56本塁打を放ち、打率3割1分8厘、134打点で史上最年少の3冠王に輝いた。海外FA権の取得は早くても27年シーズンとなるが、「早ければ早いほどいいなと思っている」と、ポスティング制度を利用しての早期移籍も見据えた。

   ◇   ◇   ◇

スーツ姿の村上が、冷静に大リーグ挑戦への思いを口にした。

「アメリカでプレーする権利を得るのは限られた選手なので、もちろん挑戦したいという思いはあります。それが何歳になるか、まだ分からないですけど、まだ僕自身若いので、早ければ早いほどいいなとは自分の中で思っている。そこは球団との話になりますけど、行けるのであれば早く行きたいなと思っています」

順調にいけば27年シーズン中に海外FA権を取得するが、ポスティング制度を利用しての早期挑戦も思い描いた。

メジャーについてはプロ入り時から意識してきた。「入団したときから、挑戦できる権利を得られたら、先の舞台に行きたいなという思いはありました」。今季のメジャーはヤンキースのジャッジがア・リーグ記録となる62本塁打を放ち注目を集めた。憧れの選手について問われた村上は「あまりいないですけど、やるのは僕なので。挑戦できるとなったら目標とされるような選手になりたいと思いますし、僕にしか出来ないことをたくさんトライして頑張りたい」。夢の舞台としてだけでなく、現実的なステージとしてしっかりイメージしている。

入団5年目の今季は打率3割1分8厘、56本塁打、134打点で史上最年少の3冠王を獲得。ここぞという場面でアーチを量産する姿につけられた「村神様」の愛称もすっかり定着し、「2022ユーキャン新語・流行語大賞」の候補にも選出された。来季は2年連続の3冠王、史上最年少の通算200本塁打、そして日本記録のシーズン60本塁打更新の期待もかかる。「現実的な数字は全て狙いたいなと思いますし、その可能性はあるので」。近い将来の米国挑戦を視野に、成長を続けていく。【鈴木正章】

【関連記事】ヤクルトニュース一覧