静岡高が立大を8-2(時間制限の大会規定で8回終了)で破った。先発の亀井海夏人(みなと)投手(2年)が4回3安打1失点と好投するなど、投打がかみ合い格上を撃破した。20日は、県内3球場で9試合が行われる。

静岡高ナインが躍動した。東京6大学リーグ所属の立大を相手に8-2で快勝。池田新之介監督(45)は「今年最後の草薙球場での試合。来年夏、ここで甲子園出場を決める。そこをイメージしてやろうと話して臨んだ試合。秋から積み重ねてきたものが出せたと思う」と目を細めた。

先発の亀井が流れをつくった。「打たれてもいい覚悟で思い切り腕を振った」と、格上にも真っ向勝負。3回に静岡高OB宮本兵馬外野手(1年)の犠飛で1点を失うも、追加点は許さない。予定の「打者一巡」を上回る4回を投げ、最少失点で踏ん張った。

左腕の力投に引っ張られるように、チームも好転した。9番青野漱太郎外野手(2年)が決勝打を含む3安打2打点をマークするなど、初回の先制点を契機に打線が機能。14安打で8点を重ねた。青野は「高いレベルの大学生と試合ができて良かった。そこで結果を出せたことも自信につながる」。亀井も「自分の力を出せた。自信になったと思う」と声を弾ませた。

この日、公式戦出場の経験がない元谷聡志投手(2年)が、5回から2番手で登板。3回1安打4奪三振無失点の快投を見せた。新戦力の台頭も光った“充実の一戦”。指揮官は「次につなげないといけない」。青野も「練習から異常なくらいの(高い)意識を持って、取り組んでいきたい」と結んだ。2021年以来2年ぶりの甲子園を目指す来夏に視線を向け、鍛錬の冬に入る。【前田和哉】