しっかりと見極めます。日本ハム伊藤大海投手(25)が3日、悲願のプロ初安打&初本塁打へ向けて「大海バット・トライアウト」を行うことを明かした。

自身と同じミズノ社と用具契約する選手を対象に、来季の交流戦までに調子がいい打者のバットと同じモデルを発注する予定。打力にも定評があるが、プロ2年間で9打数無安打。今度こそ打てるバットをきっちりと選んで、打席でもチームの勝利に貢献する。

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大阪で行われた子ども向けの野球教室「ミズノキッズ・ボールパーク」に参加した伊藤が、バットを持つと思わず照れ笑いした。子どもたちが「ヒロミ! ヒロミ!」と期待いっぱいに声援を送ってくれた。置きティー打撃で柔らかいボールをきれいにはじき返すと、再び「おー!」と歓声が起きた。来季こそ、公式戦でファンから同じ歓声を浴びたい-。そのためにも、大事なバット選びは、慎重に行うつもりだ。

伊藤 僕は去年も今年も、交流戦前までに調子のいいミズノと契約している方のバットを注文していた。来年も交流戦までに調子いい方のバットを使わせていただきます。

交流戦限定で必要となる“相棒”は、自身でしっかりと見定めて決める。今季は西武山川モデルのバットで臨んだ。交流戦までに本塁打を量産していたスラッガーモデルだったが、「重くて振れなかったです…」。4打席に立って、全て凡退だった。

ちなみに昨季も5打席でノーヒット。「最初は近藤さんのを使って、結局、誰にしたんだろう…。打ってないんで、覚えてないです」と、バット選びのトライアウトは2年連続でうまくいっていないが、来季は三度目の正直できっちりと選び抜くつもりだ。

11月に行われたファンフェスティバルでは、ソフトボールで本塁打を放つなど、もともと打撃センスも持ち合わせている。打撃練習ではスタンドインする打球を飛ばし、新庄監督も「バッティング見た? 代打、あるよ」と“二刀流プラン”をぶち上げたこともある。プロ初安打だけでなく、初本塁打も「任せてください」。投球だけでなく、バットでもファンを魅了する。【木下大輔】

 

◆伊藤の打撃成績 プロ入り2年間で通算9打数無安打6三振。21年6月6日巨人戦(東京ドーム)のプロ初打席で菅野と対戦し投ゴロ、続く打席は三振。同16日広島戦(マツダスタジアム)では九里に三振、左飛を含む3打数無安打。今年は5月26日ヤクルト戦(神宮)で小川に、6月2日広島戦(マツダ)で九里に、それぞれ2打席凡退。9打席のうち4打席で九里と対戦している。

◆今季の日本ハム投手の安打 加藤と上原の各1安打でともにヤクルト戦(神宮)。加藤は5月24日の第2打席でサイスニードから左前安打を放った。通算3安打目だった。上原は翌25日の第2打席でスアレスから左中間二塁打を放ち、18年の本塁打に続く通算2安打目をマークした。

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