東京6大学リーグの早大が17日、東京・東伏見の同大グラウンドで年内の練習を納めた。新主将に決まった森田朝陽外野手(3年=高岡商)は「監督には10月の早慶戦前の水曜日、守備の練習中に言われました。『来年はキャプテンをやるぞ。言動、行動を見て決めた。森田が力を入れる必要はない』と言われました」と、指名を受けた情景を振り返った。

高岡商でも主将を務めてはいたが、早大の主将は想像もしていなかった森田は、すぐに両親に連絡した。「母親からは冗談ぽく『重たすぎる』と言われました。すぐに『ありがたいこと、一生懸命やりなさい』とも言ってもらえました」と、当時は親子で驚きを隠せなかった。

森田は「自分は言葉で何かを伝えるよりかは、声を出して誰よりも必死に練習をしていきたい」と決意をにじませた。

小宮山悟監督(57)は森田を指名した点について「1年のころから、ずっと彼の行動を見てきて決めたこと。例えば非科学的な練習であったとしても、森田は何の迷いもなくまず全力で取り組む。言うなれば、バカになれるということで、監督としてそういう姿勢を高く評価した」と説明した。

今秋リーグ戦は8勝して勝ち点4で優勝を逃した。小宮山監督は「2年連続で春のリーグ戦がダメで、秋にあと1歩で優勝を逃している。それを2年続けて見てきた最終学年が、どう取り組み、結果につなげるか。ここからの日々の練習でそこが問われる」と、厳しい姿勢で臨む覚悟だ。

年始の練習は5日からの予定。