4年目の戸郷が自己最多の12勝を挙げた。昨季まで2年続けて9勝止まり。今年も7月12日阪神戦で9勝目を挙げてから2試合足踏みとなったが、8月10日中日戦で10勝に到達。戸郷は18年ドラフトの6位で入団したが、ドラフト6位以下の投手が4年目までに2桁勝利は、21年滝中(楽天=6位)以来12人、14度目。巨人では76年小林(6位)以来で、高卒入団では71年関本(10位)に次ぎ51年ぶりと珍しかった。同学年で同期の3位直江が通算1勝、4位横川が同0勝だから、今季12勝で通算31勝の戸郷が同世代の投手を大きく逆転している。
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12勝とともに154三振で、最多奪三振のタイトルも獲得した。高卒4年目までに奪三振王は20年山本(オリックス)以来で、巨人では90年木田以来32年ぶり。ただ、154三振は最多奪三振としては少ない数字で、セ・リーグでは20年大野雄(中日)の148個に次いで2番目に少なかった。20年はコロナの影響でシーズン120試合。1チーム140試合以上のシーズンで、160個未満での奪三振王は戸郷が初だった。
少ない数での奪三振王だったが、「空振り三振」は多かった。全154三振のうち、空振り三振は133個で、割合は86・4%。55年以降の奪三振王の数字をみると、セ・リーグでは13年メッセンジャー(阪神)を抜いてトップの割合。野茂、伊良部、則本といったパ・リーグの奪三振王たちをも上回り、10年ダルビッシュ(日本ハム)に次いで2位という高い数字だった。三振について「ボールが転がれば何かが起こる。それより三振の方が楽にアウトを稼げる」と話していた戸郷。決め球のフォークを武器に、バットに当てさせない空振り三振を量産して、初タイトルをつかんだ。【多田周平】



