左膝手術から復活を目指すソフトバンク栗原陵矢外野手(26)が21日、今年初めて福岡・筑後市内のファーム施設で自主トレを行った。1月初旬からリハビリを兼ねて約2週間、米アリゾナ州の施設でトレーニング。前日20日に帰国すると、時差ぼけをものともせず早速体を動かし、順調な調整を印象づけた。「三塁1本」でレギュラー奪取を狙う23年。春季キャンプへ、着々と準備を進めている。

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栗原の表情は明るかった。屋外でランニングを行った後、室内練習場に移動して、前後左右への細かいステップを入念に確認。守備練習、打撃練習を終えると、ウエート室にこもってみっちり体を動かした。

昨年4月に左膝関節前十字靱帯(じんたい)を再建するなどの手術を受けた。長期間に渡ったリハビリ、そして米アリゾナ州でのトレーニングを終え「(状態は)99%と言っておきましょうか。いや、98にしておいてください」とニヤリ。右アキレス腱(けん)断裂からの復活を目指し、前日20日に取材対応した上林の表現をまねて、状態の良さをうかがわせた。

膝の状態を考慮しながら準備を進めるため、通訳をつけずに単身で渡米。「膝のことが一番ですけど、あとは向こうのメジャーの選手だったりいろんな選手とやることで刺激をもらえたり。いろんなトレーニング方法を学んだり、そういうことが一番だと思います」。かつて工藤前監督らも自主トレで訪れていた施設の門をたたいた。

大リーガーたちの練習姿に熱視線を送り、交流も深めた。「ヤンキースの選手とかもいました。直接話せる機会もあった。充実していましたし、本当に行って良かった」と充実感たっぷり。「ハンバーガー効果というか」と冗談めかしながら、少しボリュームアップした肉体にも手応えをつかんだ様子だ。

藤本監督から「副主将」に指名された今季。長らく不動のレギュラーだった松田が退団し、最激戦区となりそうな三塁に挑む。周東、野村勇、ガルビスらライバルがひしめく争いに「もちろん(競争の激しさは)感じますし、意識しながらやっていきたい」。虎視眈々(たんたん)と燃えている。【山本大地】

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